プレイエル・ピアノ

 今日は娘と、先月西宮に移転してきたスタインウェイを扱う松尾楽器さんに行ってきた。ショパンが愛用していたというプレイエル・ピアノを見せてもらうためである。展示されていたのは1909年製造のもので、ショパン没後60年にできたものだから、生前ショパンが弾いていたものよりは現代の楽器に近いらしい。でも、音色やタッチ、音の質などはショパンの作品を弾く上でずいぶん参考になった。担当の方がご親切に中のアクションの構造まで見せて下さり、現代のピアノとの違いを説明してくださった。とにかく音が繊細で、可愛らしい音がする。タッチも今のピアノと違って若干軽い。弦の張力が今より弱いためで、ピッチが435Hzと今のピアノより低く合わせてあるのもそのためだそうだ。19世紀のヨーロッパの音ってこんなのだったのか〜。
そしてなんといってもデザインが素敵!譜面台の両端にある象嵌細工のスライド式の台の上に燭台を置いて、サロンでショパンが弾いているところを想像するとうっとりするなぁ。