午後、昔の教え子のお母さんとお会いし、近況を聞かせていただいた。前からいろんな事をされている方だったが、ますますパワフルになっておられ、感心してしまった。それから、東京で用事がある度にお世話になっている友人と待ち合わせ、彼女の働いている幼稚園へ。国立は東京の中でも自然が多く、空が広い印象を受けた。子どもたちの帰った、民家を改造した手作りのシュタイナー幼稚園の保育室に腰かけてゆっくりお茶をいただいた。ピンクのカーテンを通した日の光が空間を暖かく照らし、とってもほっこりしてしまった。彼女とは3時に待ち合わせてから寝床に入る11時頃まで、尽きない話をした。めったに会わないのに、会えば話すことがたくさんあった。いろんな職業を経て、今はひとりで小さな幼稚園をキリモリしておられ、人生経験の豊かな彼女の話からは学ぶところが多い。私よりちょっとだけ年上の、貴重な友人である。今回は週末ということもあってか、ゆっくり付き合っていただいた。有難いことだ。こうして研修二日目も充実のうちに終わった。


三日目は予定通り、綱島アウディオペーデ研修センターに向かい、主催者のT先生の療法のセッションを見学。クラスメートのIさんも一緒だ。小学生になるのに言葉の出ない男の子や、自閉症の青年らのセッションを、親御さんの許可を得て見させていただいた。ひとりひとりに合わせて様々な楽器や声を使ったプログラム、音だけではなくボールを使ったり、マッサージをしたり、とても70代とは思われないT先生の生き生きしたアプローチに感じ入った。それぞれ長年通ってきておられ、これまでにずいぶん変化があったのだそうだ。こうして長年、実際の療法としての音楽の力を実感しておられるからこそ、一生の仕事としてアウディオペーデで私たちを育てようとされているのだ。その事がよくわかった。私も、がんばろう。やるべきことが見えてきた。充実の三日間、家族にも感謝。